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二子玉川ライズから環境を守る。東京都世田谷区の二子玉川(ニコタマ)では街壊しが進行中である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や「二子玉川ライズ オフィス」など東急電鉄・東急不動産ら東急グループの営利目的の再開発によって、二子玉川の貴重な自然と近隣住民の住環境が破壊されている。
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二子玉川東地区第一種市街地再開発事業の差し止めを求める訴訟(平成17年(ワ)第21428号)の第3回口頭弁論が東京地方裁判所で2007年11月10日に開催された。二子玉川東地区再開発事業は東京都世田谷区玉川の約11.2haの土地に超高層ビルの建設や道路の拡幅を行う。民間施行の再開発事業としては全国最大規模になる。

これに対し、近隣住民らは事業者の二子玉川東地区市街地再開発組合(川邉義高・理事長)を被告として、都市再開発法違反などを理由として再開発事業の差し止めを求めて提訴した。具体的には都市再開発法第1条違反(公共の福祉に寄与しない再開発である)、第4条違反(都市計画公園の指定のあった場所を再開発する)などである。提訴の背景には超高層ビル群による景観の破壊、日照の阻害、ビル風、電波障害、交通量増加による大気汚染など、再開発による環境悪化への懸念がある。

第3回口頭弁論では再開発事業のコーディネーターである宮原義明(株式会社アール・アイ・エー)の証人尋問が行われた。この度、証人尋問の速記録を入手したので、報告する。証人は再開発を進める側の人間であり、証言の基調は当然のことながら、再開発事業を擁護するものであった。しかし原告の問題意識に正面から回答していない回答も見られ、再開発により住環境に大きな影響を受ける住民と再開発を進める側の意識のギャップが浮かび上がった。

速記録7ページには以下のやり取りがある。
被告代理人「原告らは、組合設立認可手続きについても違法であるというようなことを主張されてるんですけれども。例えば、都計審(記者注:東京都都市計画審議会)で75パーセントの賛成があったと報告したのに、実は75パーセントの賛成がなかったんではないかと」

証人「(前略)……再開発事業の都市計画決定に当たりましては、行政がその地域をどのように整備すべきかということの判断の下に都市計画を行うわけでございまして、地元権利者の方々の同意とか、それらは法律上の要件に全く入っておりません。その点では、75パーセントうんぬんという問題については、その当時、そういう数字の中で動いていたかと思いますけれども、その数字そのものが具体的には都市計画の要件になっているわけではございませんで、あくまでも行政として必要な状況の中で都市計画を定めていくというのが都市再開発法、都市計画法の中での内容でございます」

原告は、都市計画審議会で地権者の75パーセントの賛成があったと実態と異なる説明をしたことを追及している。それに対し、証人は「都市計画を決定する上で地権者の同意割合は要件になっていない」と答えるが、これでは反論になっていない。肝心の事実と異なる報告をしたかについては回答から逃げている。都市計画審議会としては報告内容から都市計画決定の是非を判断する。もし報告内容に虚偽の情報があるならば、それに基づいた決定の正当性も揺らぐことになる。

原告代理人の反対尋問では、証人が再開発計画の初期に、再開発を考える会(再開発組合の母体となった団体)と世田谷区の双方のコンサルタントとして活動していたことが明らかになった。この点について、原告代理人は「これは、真に行政から公共性の担保、機能チェックができない、お手盛りの体制じゃないですか」と指摘した。

これに対し、証人は「私の立場は、その両者の意見、そしてそれらを調整しながら、そしてなおかつ都市計画としてふさわしいものを定めていくことのために意見をし、また作業する、そういう立場でございます」と説明した(速記録17-18ページ)。

同一人が自治体と民間事業者の立場でコンサルティングすることにより、自治体による公のチェック機能が働かなくなるのではないかと指摘するのに対し、同一人の中で公の目的と民間としての事業採算性を調整すると宣言する。このような形で公共性が担保できるならば、三権分立を定める必要性も弁護士の双方代理を禁止する必要性もなくなる。

尋問を通して浮かび上がるのは再開発コーディネーターである証人が実質的な問題点を把握しようとせず、形式的な説明で正当化してしまうスタンスでいることである。この点は尋問の最後の方で原告代理人も「今までの証人の御発言を聞いていますと、法を形式的には適用されてるようですけれども、本来の目的趣旨に沿った適用を導くということから言うと、大変問題だというふうに感じております」と述べている(速記録37ページ)。
http://www.hayariki.net/futako/080116rise.html
裁判の場では法律の条文に違反するか否かという形で争われるが、住民が裁判を起こす背後には住み慣れた街が悪くなるのは許せないという思いがある。そのような住民の思いは二子玉川東地区市街地再開発組合には通じそうにもない。逆に言えば、そのような形で再開発事業が進められてきたからこそ、住民側から裁判を起こされたともいえる。
次回口頭弁論は1月28日10時から東京地裁611号法廷で開催される。

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This is an article that makes you think "never thought of that!"
www.fictioninscience.com URL 2014/02/19(Wed)15:27:33 編集
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